政書士の就職について体験談

高校生の頃に参加した講演がきっかけで、行政書士への道を志しました。大学に進学してからは専門塾にも通い、必死になって勉強したのはついこの間のように思えます。何とか無事に私は現役学生の間に試験に合格でき、その資格を手にしました。

 

しかしいざ就職しようとすると、ある意味試験以上の高い壁が待っていました。まず私が感じた壁は、求人の少なさです。きっかけとなった講演でも何となくそのようなことを言っていた記憶はあったものの、何だかんだで選択肢は豊富なのだろうと思っていました。実際に私が資格を有する前年には、採用情報は豊富にあったのです。それがたった1年で急激に減っており、就職活動の序盤は途方に暮れた時期もありました。

 

もちろん開業行政書士となれば、そのような心配は全く度外視しても構いません。私と同じ道に進んだ同学年の友人はいきなり開業をしたため、求人の少なさなどどこ吹く風状態でした。ただ私はどうしても他の事務所で先に経験を積んでおきたく、使用人としてしばらく働きたい気持ちが強かったです。自分に自信がなかったのもあります。よって最後まで、通常の就職活動のやり方をしようと決めていました。

 

求人票とにらめっこをすること数週間、ようやく大きな事務所の正規雇用情報を見つけました。まさに千載一遇のチャンスといった感じです。すぐさま履歴書などの書類を用意しその事務所へ送付すると、無事に面接までは辿り着くことができました。本格的な面接は大学入試以来で、実に4年ぶりのことです。このときの緊張感は今でも忘れていません。担当者にもそれが伝わっていたようで笑われてしまったのですが、逆に笑ってくれたおかげで楽になった気もします。

 

面接では、様々なことを質問されました。何故行政書士の資格を取得したのかやこの事務所でどんな働き方をしたいか、自ら開業しない理由についても興味を持たれました。次のチャンスがいつ訪れるか分からない状況だったため、結構話を膨らませ過ぎたのかもしれません。結局私はこの事務所から不採用の通知を受けることになるのですが、きっとそれらの質問に対し所々で見栄を張ったのが良くなかったのでしょう。私の就職活動は、再びスタート地点へと戻りました。

 

唐突ですが、行政書士の就職試験は少し変わっているなと思います。何故なら書類選考と面接だけで採用か不採用かを決めるからです。同じ時期に友人たちと情報交換をしていても、他の試験では適性試験や能力試験も当たり前のように受けると言います。ところが私の場合は面接でほぼ全てが決まるような流れだったため、プレッシャーも相当なものでした。
そんな私に転機が訪れたのが、段々と周りで内定をもらった話を聞くようになった頃です。最初はアルバイトでの契約ではあるものの、行く行くは正規雇用への昇格も有りという求人情報を見つけました。事務所としての規模は、以前落ちてしまったところと比べると5分の1程度です。それでもこの将来的に正規雇用をしてもらえる可能性に魅力を感じ、私は迷わず応募することにしました。

 

面接では、久しぶりに若い応募者が来たと喜んでくれました。行政書士の資格所有者は20代から70代くらいまでの幅があり、小さい事務所なら尚更採用側が望むような人材は来にくいとのことです。ですが今回は若手で現場未経験という私のステータスと、事務所側のニーズが合致していました。この面接の1週間後に、無事私は非正規ながら採用の通知をいただくことになるのです。当然賃金の方も、知れている金額です。とはいえ皆さん優しくて素敵な方ばかりで、社会に出る不安もあっという間に消し去ってくれました。今でも素晴らしい出会いができたと思っていますし、ここで働けて良かったと思えています。

 

結果的に私の行政書士としての就職活動は、半年間ほど要しました。採用情報の数が想像以上に少なかったのは誤算だったものの、仮に非正規雇用の求人も含めると選択肢は一気に広がります。私もそうした方向性に変えてからは、スピーディーに就職先が決まりました。
加えてこれは私が就職をした後に知ったことなのですが、求人情報をオープンにしていないだけで実際は人手を欲しがっている事務所はかなりあります。そのため自ら各事務所へアピールをして、熱意を伝えるのも大事だなと思いました。もっと早くこの事実を知っていれば、また違った結果になっていたのかもしれません。

 

今現在も私は、このとき採用していただいた事務所で働き続けています。働き甲斐もあり毎日が楽しく、やりたいことを仕事にできている喜びを噛み締める幸せな毎日です。何よりも先日ついに、来年度からの正規雇用通知もいただきました。労働条件も大きく変わることでしょう。もしも私と同じような壁に直面している方がいれば、非正規でもこうした可能性があることを知ってほしいです。無論自ら開業することも面白いですし、刺激の多い道です。目に見える道だけが全てではないので、私のこの体験談が就職活動の際の参考になれば嬉しいです。

オフィス拠点

【PR】

オフィス拠点

【PR】